第113回日商簿記2級試験 記録&反省etc...


3級のときも書いたんですが(それでいまだに尻切れトンボなんですが・・・)*1、今回もまた「忘れないうちに」と書きはじめてみました。
公式な解答解説などがまだ全然出回ってない状態でお手本もないからちょっとだけビクビクしてるんですが(汗)半分は私自身の備忘録&自己反省のためのものですのでその点お気楽に+ちょっと眉に唾な気分で読み流していただければ(そいで後から公式解説をしっかり読んで頂ければ)幸いです。(万一間違いがありましたら御指摘頂ければ助かります)


とりあえずは、大問一問ずつマイペースにぼちぼち書いていきます。
一緒に振り返ってくださる方は、試験問題+解答速報などの解答を手元にご覧いただければ最高です。


★6/22 第3問完成



第1問


1.特殊商品販売(受託販売)


「販売を委託された」=受託販売、がすぐ出てくれば大丈夫ですよね。
自社の商品=普通に売上。
それで、「半額を現金で〜残額を掛け…」ってちょっとしたトラップには一呼吸置いて落ち着いて920,000+460,000÷2=690,000ずつをそれぞれ借方に置いて完成、でした。


2.売買目的の社債売却&端数利息


個人的には(多分大半の人が?)仕訳5問の中で一番てこずった問題でした。(そして・・・落としましたorz)
とりあえずタイムテーブルを書いてみたとこまではよかったんですが、端数利息の計算を購入日から売却日までの日数(42日)で計算してしまい、計算してみてもなんか微妙な数字しか出てこず(そもそも年利40,000は365(日)では綺麗に割りきれない)焦りまくる。


結局、端数利息の計算日数は前回利払日(2/28)後日(3/1)から売却日(5/12)までの73日、で7,999.9…=8,000…。
しかも、売却したのは半分(1/2)だから端数利息も半分、で4,000…。
そいでもって振り込まれたのは当座預金と思いきや普通預金というおまけトラップつき。
キツかったですよねぇ。
試験後いろんなところで「普通預金引っかかったくっそ〜〜〜」って声に出会いましたが、そうだよね〜アレは…と思う反面基本的なことを忘れて焦って結果途中で捨ててしまった私はひじょーに情けない気分になりました(;ω;) どっち使っても間違ってますから。私にはもう預金の種類になんて気ぃ使ってる余裕はなかったです(苦笑)
今後このテのポカミスは可能な限り減らしていかないとなー。


3.法人税


「還付額」=「還付法人税等」しかないでしょ!と即答。
法人税の仕訳ではかなり見慣れない問題だったけど、実務経験がある人にとっては結構簡単な問題だったような気がします。ただ会場を出て行くとき「還付?追徴??わかんなかったよ〜」って声をちらっと聞いたのでまっさらな状態から簿記の勉強を始めた人の中には結構キツいものを感じた方もいたのかも?
かなり平たく言ってしまえば「還付」=多く払いすぎてるから戻ってくる、「追徴」=足りないから今の納付額に上乗せして払わなきゃ!  …です。


4.銀行勘定調整(未渡小切手)


ノーパソもプリンタインクも同じ「経費」
=経費の支払いのため振り出した小切手の未渡し分の逆仕訳は(経費の科目を)未払金で処理、を忘れていなければ簡単だったと思います。


5.固定資産売却


とりあえずはなにもなくとも、タイムテーブルを書いてみるべき問題ですよね。


・直接付随費用40,000も備品の取得価格に含めて4,000,000、からスタート。


・備品4,000,000の減価償却費を定額法で正しく出して450,000。ただし、取得日は期中だから取得日〜最初の決算日までは月割計算で450,000÷12(ヶ月)×9(ヶ月)=337,500
・最初の決算日(17.3/31)からは次の決算日(18.3/31)までまるまる1年あるので450,000
・そこから売却日(18.5/31)までは2ヶ月なので450,000÷12×2(ヶ月)=75,000←これを「当期分の減価償却費」に。
減価償却累計額:337,500+450,000=787,500。
・↑を、今回は記帳方法は直接法、との指示があるので備品4,000,000から直接引いて3,212,500を「備品」勘定で貸方へ。


あとは売却金額3,000,000を1/3で1,000,000=現金、残り2,000,000は翌月受取り=未収金、というすぐわかる仕訳をそれぞれ借方に。
それから当期分の減価償却費(=費用)75,000も借方に。その状態から貸借差額を出すと借方が137,500足りない⇒「固定資産売却損」(=費用)として借方に付け足して終了です。


試験では滅多に出ない「直接法」、しかも選択する勘定科目群の中に輝く「備品減価償却累計額」。やーなトラップでしたよね。

第2問   (特殊仕訳帳⇒総勘定元帳転記)


まさに「帳簿記入の基礎の基礎の部分を問う」問題で、帳簿記入(特に〆)の基礎的なことを完璧に覚えていれば数分ででも解ける簡単な問題だし、忘れてしまってたら「はぁ??何これ!」ってわけわかんない問題なんでしょうね。
私個人的にはこのテの問題になぜか弱いくせに、時間が足りなくて第2問対策はほとんどしてなかったんで一瞬固まりかけてしまいましたよ・・・。(推定伝票問題は大好きなんで、推定伝票出ろ!推定伝票!!って念じてたら推定は推定だけどなんかヘンなもの出てるよ!って・・・)
普段紙の帳簿はつけないし総勘定元帳ってのは機械がいつのまにか全部集計して綺麗に打ち出してくれるものだし(苦笑)


問題の性質上なかなか文章では書きづらいのですが、私なりに考えてみたいくつかのポイントです。↓


・各帳簿の特別欄合計は、(基本的に)総勘定元帳にそのまま転記される。


・ただし、売上帳・仕入帳の「当座預金」欄合計は、他の特殊仕訳帳(当座預金出納帳)の親勘定なので、総勘定元帳にではなく当座預金出納帳の売上/仕入欄合計に転記される。(当座預金出納帳から見た場合も同じ)


当座預金出納帳の〆方。


・諸口欄は差額で出す。


・元丁/仕丁欄から転記元(先)を推定すればわかりやすい。同時に、答えを埋めた場所に新たに記入するのも忘れない。
⇒「掛売戻り」(売上帳)・「掛仕入戻し」(仕入帳)欄の元丁欄記入の仕方。(それぞれ売上/売掛金・買掛金/仕入、という逆仕訳をそのまま該当する総勘定元帳の丁数で再現して書くだけ)


・売上帳/仕入帳から総勘定元帳(売上/仕入、の貸方/借方)に転記されるべき合計額は、「純」売上/仕入高ではなく「総」売上/仕入高!!



・・・私は、最後のをすっかり忘れきってて4点落としました・・・(ノД`)


帳簿かんたんじゃーんってすっとばさずに、試験前には少しでも復習しといたほうがいいと思います。想像もしてなかったくらい簡単な問題ほど、落とし穴になる場合もあったりするので。

第3問   (本支店合併財務諸表作成)


本支店会計ですよ〜〜〜。いろんなとこのヤマがどんぴしゃでしたよね。
正直個人的にはかなり会いたくなかったんですが(笑)、決算整理事項が意外に入り組んでなかったから、過去問題と比べると結構解きやすかったと思いました。
ただし、やっぱりちょこちょこっとしたトラップは仕掛けられてたようで・・・


この設問の手順とかポイントを綺麗に説明できる自信はないので、私が解いた手順をそのまんま思い起こしつつ書き留めておきます。


★(Ⅱ)未達事項


●問題用紙の、未達事項を書いてあるところの脇にざざっと仕訳を書く。


⇒仕訳を書く時、本店・支店どちらにとっての未達事項なのか一目でわかるように、仕訳の(本)(支)目印を付けておく。こうすれば急いで集計する時も焦らないし、自分でもどっち側の未達か確認しながら仕訳できるからミスを防げる。


仕訳する時の私なりのコツは、書く前にちっちゃく薄くでいいから未達でない側の仕訳をぱっと書いてから仕訳すること。こうすればミスを防げるし未達分の仕訳がサッと出てきます。


ex:「本店より支店に送金したが、支店に未達」
→本店側仕訳    「支店/現金預金」 これをちっちゃく薄ーく書く*2
→未達仕訳(支店) 「現金預金/本店」 これが未達
※必ず、本店/支店が斜めに並ぶ。(=貸借逆になる)


●計算用紙に図を書き、未達事項整理後の本店/支店残高を出す。


支店へ売上/本店より仕入 も同様に。
(どっちとも必ず本店=支店になるから簡単)
汚くてもなんでも、自分がわかるようにメモする感覚で書きました。
自分が見てわかるならどんな形式でもいいと思います。



↑コレはもちろん後から書いたものです。(試験のときのはこれの50倍はキチャナイ!)


●各未達仕訳の売掛金などの未達事項を、残高試算表の残高と加算/減算


残高試算表の数字の脇に未達分加減後の残高(=正しい残高)を小さく書いておく。
本店/支店残に関しても同じように書く。
↑こうすると最後にB/S、P/Lを埋める時集計するのにすごい楽ですよ〜。間違いも最大限防げると思います。



↑お見苦しいのでかなり縮小してます


★(Ⅲ)期末整理事項


(1)商品


●なにはなくとも下書き用紙にまとめてみる


これも自分がわかりやすければどんな書き方でも。
少しスペースを大きめに取って、本店と支店を横に並べると分かりやすいしまとめやすい気がします。


ただし、ここで私は失点の原因(part☆1)*3を作っちゃってます・・・(´・ω・`)
だから自己反省も込めてのまとめになってますー。


↑画像はサムネイルです。内容をご覧になる方は画像をクリックしてください(別ウインドウにて拡大画像が開きます)


↓↓↓図よりまとめ↓↓↓


★P/Lに転記


・期商品棚卸高(借方) ⇒ 73,00063,000=136,000


・期商品棚卸高(貸方) ⇒ 67,000125,500192,500


★B/Sに転記


商品(=繰越商品・・・P/Lの期末商品棚卸高に同じ)(借方) ⇒ 192,500


棚卸減耗や商品評価損の処理もなく一見簡単のように思えたけど・・・本店の期首商品棚卸高に控えめなトラップひとつ。繰延内部利益・・・・・見事に引っかかりました_| ̄|○
「うわぁぁぁぁぁぁ時間がないよー」ってちょっと泣きが入りつつの猛ダッシュで解いてたとこで、テンパってた私の脳みそが「やった☆期首商品からは内部利益控除ないのね!簡単すぎ〜〜〜」って・・・・・・・・・(遠い目)
本社に関しては、決算整理前T/Bの繰越商品(79,500)から繰延内部利益(6,500)を控除しなけければならなかったんですね。


ここでさえトラップにさえ引っかからなければ(トラップっていうのもアレならポイントを押さえられていれば)商品の期末整理は大丈夫だったんじゃないでしょうか。


(2)貸倒引当金の設定
(3)固定資産の減価償却


省略します。


(4)短期借入金利息の見越し計上


・年利 300,000×0.05=15,000
・借入日H17.10/1から決算日H17.12/1までは3ヶ月が経過。


15,000÷12(ヶ月)×3(ヶ月)=3,750←これを未払利息として見越し計上。


支払利息3,750 / 未払利息3,750


●P/L(支払利息)


T/Bの(本店)支払利息3,000を加算して6,750を転記。


●B/S(未払利息)


3,750をそのまま転記。


↑実は混乱した頭で見越しと繰延を間違えて×でした。
しかも試験会場を出てしばらく自転車をこいでたとき間違いに気づいた・・・
_| ̄|○


(5)支払家賃の繰延


省略します。


第4問


まず最初にしたこと:素材の消費高を求めるボックス図を描くこと。


●素材欄


1.*4素材の当期消費高を求める


計算用紙にボックス図をざざっと。↓図参照
(期首有高は解答欄に与えられてるのですぐわかる)



これで「素材」欄はすべて埋まります。


―この第4問、試験後あちこちで「魔の・・・」ってニュアンスでささやかれてましたが、私も正直一瞬「な、なにコレ!??」って思ってました。
でもとりあえず気を落ち着けて、「自分の一番わかる(得意な)こと」からやってみることにしました。
私にとってのそれは「ボックス図を描く」ことだったんですね。


あと勘定空欄記入で一瞬迷ったのが「引取費用」でしたが、問題を何度読んでも引取費用しかここには入るハズがないと思ったんで実は(ボックス図では最初計算に入れず)後から追加して計算し直しました(汗)


貸方にひとつあった[  ](勘定空欄=当期素材消費額3,350のとこ)、解答速報では
[直接材料費]となってるけど、私は[仕掛品]と書きました。
仕掛品勘定に直接転記されるし・・・って思ったけどダメなのかなあ。
(賃金・手当欄も同じ。採点基準になってないならないでいーんだけどね・・・)


●賃金・手当欄


問題文で与えられている額をそのまま入れればいい箇所がほとんどでした。


とりあえず、
当期賃金:当期(月)支給総額+当期(月末)未払高−前期(月初)未払高 を思い出す。
そしたらこの時点で解答欄はほとんど埋めることができます。


借方:
[当期]未払高(620)


貸方:
[前期]未払高(580)
[直接労務費](2,200)


全部問題文でそのまま与えられている額。


貸借の額はそのまま出てるので、差額で残りの
借方:賃率差異(34)
も出ます。


賃率差異:
当期支給総額+当期未払高−前期未払高 を当てはめて問題文から計算。
この場合 2,500+620−580=2,540→当期賃金。(ただし予定配賦額⇒問題文より)


実際かかった賃金は
2,200(当期直接賃金)+360(当期直接工間接作業賃金)+14(手待賃金)=2,574


予定−実際 で、2,540−2,574=△34


●製造間接費欄


分類命。
+小手先のちまちましたトラップも。(★で表示してるのが大体そーだと思います)
煩雑なんでざざっと勘定ごとに箇条書きします。


(借方編)


・間接材料費


2.工場補修用鋼材
小さくでいいんでボックス図を書く(図参照)⇒差額で出る当期消費高:177



6.切削油・機械油etc. 160
10.製造用工具(耐用年数1年未満)・測定器具 113
計 450


・間接労務


5.修理工賃金 200
7.倉庫係賃金 180
9.製造関係の事務職員給料 166
★直接工間接賃金 360 ・・・問題文4./解答用紙(賃金・手当欄貸方)より
★〃手待賃金 14 ・・・同上


計 920


★のは何度か計算しては何が足りないのかと悩んだ挙句、ハッと気付いたにくいやつです(笑)
たとえ直接工の賃金でも間接作業をした分や手待(なにもしない)分は直接に分類不能
製造間接費になったんですよね。


・間接経費


3.工場固定資産税 10
11.工員用福利施設 50 
12.工場の運動会費 5
15.工場電力・ガス・水道料 120
16.工場減価償却費 610
★素材の棚卸減耗費 5 ・・・問題文1./素材欄貸方より


計 800


(貸方編)


・原価差異


8.予算差異 8(貸方差異)
13.操業度差異 35(借方差異)
△35+8=△27 (※解答欄には△とか付けずに普通に27と記入)


・最後に貸方に残った空欄


[仕掛品] ⇒ 2,143(差額)



(問4は下書き段階です。追って加筆します)

*1:3級のもあのままじゃ気持ち悪いので必ず完成させたい所存です…

*2:脳内でもいいけど、ぐちゃっとでも書いたほうがミスがないと思います。

*3:繰延内部利益を見逃して控除せず・・・直前に過去問かなんかで当たった気はするけどもういっぱいいっぱいで。もうちょっとじっくり見とけばよかったわorz

*4:問題文に振ってある数字そのままです